JWT(JSON Web Token)完全ガイド:構造、セキュリティ、使用事例
現代のWebアプリケーションで最も広く使用されている認証方式であるJWT。一体なぜ使われるのでしょうか? この記事では、JWTの構造からセキュリティのベストプラクティスまで、開発者が知っておくべきすべてを扱います。
JWTとは何ですか?
JSON Web Token(JWT)は、当事者間で情報をJSONオブジェクトとして安全に送信するためのコンパクトで自己完結型の方法を定義するオープン標準(RFC 7519)です。 この情報はデジタル署名されているため、検証して信頼することができます。
JWTの構造
JWTはドット(.)で区切られた3つの部分で構成されます。
- Header(ヘッダー):トークンタイプ(JWT)とハッシュアルゴリズム(例:HMAC SHA256)情報
- Payload(ペイロード):クレーム(Claims)と呼ばれる実際のデータ(ユーザーID、有効期限など)
- Signature(署名):トークンが改ざんされていないことを証明する暗号化された文字列
1. Header
{
"alg": "HS256",
"typ": "JWT"
}2. Payload
{
"sub": "1234567890",
"name": "John Doe",
"iat": 1516239022
}いつJWTを使用すべきですか?
- 認証(Authentication):ユーザーがログインすると、以降のすべてのリクエストにJWTが含まれます。サーバーはセッションを維持する必要がなく、トークンを検証するだけなので、スケーラビリティ(拡張性)に優れています。
- 情報交換(Information Exchange):公開鍵/秘密鍵のペアを使用して署名できるため、送信者を確認できます。
セキュリティ上の注意点
- 機密情報を除外する:ペイロードは誰でもデコードして見ることができます。パスワードや個人識別番号などの機密情報は絶対に入れないでください。
- HTTPSを使用する:トークンの盗聴を防ぐために、必ずSSL/TLS暗号化通信を使用してください。
- 短い有効期限:トークンが盗まれた場合の被害を最小限に抑えるために、有効期限(exp)を短く設定し、リフレッシュトークン戦略を使用してください。